愛知県一宮市浅井町尾関字上川田62-2


一宮市口腔衛生センター発 センターだより

しばた歯科 院長は「一宮市口腔衛生センター発 センターだより」の発行/ライティング等に携わっております。
センターだよりは、定期的に一宮市内にて配布をされています。
こちらのページではセンターだよりの内容をご覧いただけます!

ひみこの歯がいーぜ

噛むことの効能を表す“ひみこの歯がいーぜ”という標語があります。

これは、

ひ:肥満を防ぐ、 み:味覚の発達、 こ:言葉の発音がはっきり、
の:脳の発達、 は:歯の病気を防ぐ、 が:がんを防ぐ、
い:胃腸の働きを促進する、 ぜ:全身の体力向上と全力投球、

を意味しており、よく噛むことは、単に食べ物を身体に取り入れるためだけでなく、
全身を活性化させるのに大変重要な働きをしています。

正常な歯並びは、上下の歯が正しく噛み合うことでしっかりと噛め、
きちんと食事をとることができます。

ところが、噛み合わせが悪いと、歯の機能を十分に発揮できないばかりか、
きちんと噛めない歯があると、他の歯や顎にも負担がかかるようになります。
その結果、顎に痛みを生じたり、頭痛やめまい、肩こりがおこりやすくなります。

健康な歯や、きれいな歯並びは全身の健康につながり、
むし歯などの病気になった場合は早期に治療することが重要です。

いまや日本は高齢化社会を迎え、世界有数の長寿国となりました。
とくに高齢者にとっては、噛むことが全身の諸機能を活性化させ、
脳の血流量も増すことから老化を防止するといわれています。

活力あふれた、健康で豊かな老後を迎えるためにも、このよく噛むということがもたらす
多くの効能を今一度見直し、生涯快適な生活を送りたいものです。

全身疾患も引き起こす歯周病

歯周病は自覚症状がないまま進行し、
いつの間にか私たちの健康を害する非常に怖い病気です。

歯周病の原因となる細菌が、歯周ポケットに住みつき、
バイオフィルムと呼ばれるネバした細菌の塊となって歯周組織を破壊します。
そして歯ぐきからの出血や口臭、歯の動揺などの諸症状を引き起こします。

歯周病菌は全身性の疾患にも影響を与え、時には命を奪うこともあります。
例えば高齢者の死亡原因の上位に挙げられる肺炎は、歯周病菌が含まれる唾液が
気管から肺に入り誤嚥(ごえん)性肺炎として起こることがあります。

また、歯肉の炎症が進行しその細菌が血液中に入り込むと、菌血症や敗血症を
引き起こしたり、時には細菌性心内膜炎で命を落とすことさえあります。
さらに細菌が血管の壁に付着して塊を作ると、動脈硬化や高血圧を引き起こします。

実際、心臓の動脈を詰まらせて心臓バイパス手術を受けた患者さんのうち、
約25%の患者さんの動脈に歯周病性細菌が発見されています。

そのほか、歯周病菌の毒素が体内に入り込むことで骨粗しょう症になったり、
早産・低体重児出産につながることも明らかになっています。

歯周病は、口の中をきれいに保つことが一番の予防法であり治療法です。
定期的に歯科医院での健診を受け、それと同時に十分な歯磨きを行うなどの日々のセルフケアに努めましょう。

健康寿命 男性70.42歳、女性73.62歳

介護等を必要とせず、自立して健康に日常生活を送ることができる「健康寿命」を、
厚労省が6月に開いた厚生科学審議会の部会で初めて明らかにされ、
2010年の健康寿命の平均は、
男性が70.42歳(2010年の平均寿命79.55歳)、
女性 が73.62歳(同86.30歳)と報告されました。

都道府県別で健康寿命が最も長いのは、
男性が愛知県で71.74歳、女性が静岡県で 75.32歳でした。

平均寿命と健康寿命との差は日常生活に制限がある「不健康な期間」で、
この差が拡大すれば医療費や介護給付費の多くを 消費する期間が増大します。

つまり、健康寿命の延伸は、平均寿命の延伸だけでなく医療費の削減も期待でき、
口腔ケアで医療費等、社会保障負担が軽減する調査結果もあることから、
健康寿命の延伸の実現には、歯科医療が果たす役割も大きいと考えられています。  

この健康づくり計画では2010〜2022年の平均寿命の伸び幅を、
健康寿命の伸び幅が上回ることを目標
にし、少子高齢化や疾病構造の変化が進む中で生活習慣及び社会環境の改善を通じて、
子供から高齢者まで全ての国民がともに支え合いながら希望や生きがいを持ち、ライフステージに応じて、
健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を実現することができるよう、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための事項を示しています。

また、栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲 酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣の改善目標も明記されており、
歯科については34年度までに8020達成者を50%とする目標が内定されています。
よって、それには家庭でのセルフケアー及び、歯科医院でのプロフェッショナルケアーが重要であり、
半年に一回程度の定期健診を心掛けるようにしましょう。

歯の寿命

日本人の平均寿命は大きく伸びて、世界一の長寿国になりました。

ところが、歯の平均寿命は人の平均寿命に大きく遅れをとっており、
厚労省の「全国歯科疾患実態調査」によれば、歯が生えてから抜けるまでの期間は
どの歯も50年から60年とされています。
従って、多くの人が中高年になると入れ歯のご厄介になっているのが現状です。

もちろん、これはあくまでも平均ですからもっと長持ちする人もいれば、
もっと多くの歯を失う人もいます。
それにしても、歯が揃ったままで人生をまっとうできる人が少ないことが事実です。

歯科医師会では「一生自分の歯で食べよう」をスローガンに、80歳で20本以上の歯を
保とうという『8020運動』を積極的に展開しております。

毎年9月の“市民健康まつり”において、80歳以上でご自分の歯が20本以上残っている
対象者の方々を表彰し、今年は170名の方々が表彰を受けられ、
過去5年間では700名以上の方を表彰させていただきました。
そしてこれは毎年増加傾向にあります。

歯は歳をとれば自然になくなるものと思ってはおられませんか。
実は、歯の寿命は100年とも200年ともいわれています。一生使えるはずの歯が人生半ばで失ってしまうのは、むし歯や歯周病が原因です。

これらの病気はご本人の自覚次第でかなり防ぐことができるのに、老後をご自分の歯がない状態で過ごすということは、
実にもったいないこととは思いませんか。

若年者の歯肉炎

若年者の歯肉炎が増加しています。

歯肉炎は炎症が歯ぐきに限定されていて、歯ぐきが赤く腫れていたり、歯を磨いたりすると出血するような状態をいいます。
原因は歯の表面に付着する細菌の塊=プラークです。

このプラークは、うがいなどで取り除ける食べカスとは違い、歯ブラシなどの清掃道具を用いなければ取ることはできません。
口の中の細菌は「湿度」「唾液などの水分」「食べ物からの栄養供給」などにより増殖する環境にあり、プラークコントロールの良し悪しや食生活の違いにより、大人よりも若年者の方がプラークが歯につきやすいようです。

歯肉炎は治療(プラークコントロール)により、元の健康な歯ぐきを取り戻すことができますが、それを怠ると歯を支えている骨(歯槽骨)や歯と歯ぐきを結びつけている組織(歯根膜)に炎症が波及して、歯がぐらついたり、膿みが出てきたりして歯周炎に進行してしまいます。
歯肉炎は日頃のプラークコントロールで予防することも、治すこともできます。
歯ぐきに異常を感じたら適切な指導と治療を行いますので、早めにかかりつけの歯科医院でご相談下さい。

今からでも遅くない、一生涯のお口の健康

6月になると「歯の衛生週間」が始まります。

ムシ歯予防・歯 周病(歯槽膿漏)予防のため、各地区の保健所や学校で健康診断、母親教室、フッ素塗布、相談、ブラッシング(歯磨き)指導などいろいろな催し物が行われます。
昭和3年6月4日の第1回ムシ歯予防デーから実に80数年、歯の健康に対する意識を高めるための活動が行われており、現在では6月4日から10日までを歯の衛生週間と呼んでいます。

歯の大切さについては、ムシ歯をつくらないようにすることはもちろん、最近では自分の歯でよく噛むことが身体のために非常に重要なことがわかってきました。
例えば、口腔との関連ではムシ歯や歯周病などの予防、身体との関連では肥満、高脂血症の予防、だ液酵素の働きによるガンの予防、脳を刺激して活力を与え、頭の良い子を育て、 痴呆を防ぐ、食べ物の消化を助け、栄養の吸収をよくするなど。
よく噛むためには、できるだけ長い年月、自分の歯や歯ぐきを健康に保たねばなりません。

またこの時期、学校等で児童・生徒の歯の検査が行われます。
この歯の検査は、学校保健法で定められた定期の健康診断です。
ムシ歯の有る無しだけではなく、歯周病、歯並びや噛み合わせの異常、顎関節の異常、口腔全体の清掃状態などを検査し、治療の必要性を指示したり指導をします。学校における歯や口腔の健康診断は集団健診です。

噛む面や歯と歯の間に変色があり、ムシ歯になっている疑いがあっても健全歯とするか、C0という要観察歯とします。
ですから、健診後に出される治療勧告書と各歯科医院でレントゲン検査等を用いた精密検査とでは診断に差が生じることもあります。
よって、ムシ歯や口腔に異常がないと診査され、治療勧告書が出されなくても、口腔の健康を保つために1年に1、 2回はかかりつけ歯科医院での健診を受けるようにして下さい。

この歯の衛生週間の時期にもう一度、ご自分の歯、口腔の状態を知り、歯科疾患の予防について学ぶことは、生涯のご自分のお口の健康に必要なことだと思います。

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